相続や離婚、親族間の資産整理などによって発生しやすい共有名義の不動産。 「売りたいのに共有者の同意が得られない」「連絡が取れない共有者がいる」といった理由から、長期間動かせずに放置されているケースも少なくありません。
こうした状況で注目されているのが、不動産会社による「買取」という選択肢です。 仲介による売却が難しい共有名義不動産でも、条件次第では短期間で現金化が可能になります。
この記事では、共有名義不動産が売却しにくい理由を整理したうえで、買取という方法がなぜ有効なのか、その流れや注意点までをわかりやすく解説します。
目次
共有名義不動産が売却しづらい理由
共有名義の不動産がスムーズに売却できない最大の理由は、法律上の制約にあります。
- 不動産全体の売却には原則として共有者全員の同意が必要
- 一人でも反対すれば売却が進まない
- 所在不明・連絡不能の共有者がいると手続きが止まる
このように、個人の意思だけでは動かせない点が、共有名義不動産の大きな特徴です。
放置することで生じるリスク
「売れないから仕方ない」と共有名義不動産を放置すると、以下のようなリスクが生じます。
- 固定資産税や管理費の支払いが継続する
- 空き家化による老朽化・資産価値の低下
- 次の相続で共有者がさらに増え、権利関係が複雑化
- 将来的に法的手続きが必要になる可能性
これらを踏まえると、早い段階で出口戦略を考えることが重要だといえます。
買取という解決策のメリット
共有名義の不動産に関するトラブルを回避し、迅速に現金化する方法として注目されているのが「買取」です。
一般的な売却方法(仲介)は、購入希望者が見つかるまで待つ必要がありますが、買取は買主(不動産会社など)が直接物件を買い取るため、スピーディーな取引が可能です。
買取の主なメリット
- スピード対応:早ければ1〜2週間で現金化できる
- 手間の軽減:内覧対応や広告掲載などが不要
- 現況のまま売却可能:荷物が残っていてもOKな場合もある
- 共有者の持分のみを売却できるケースもある:一部持分買取に応じる専門業者が存在
- トラブル回避:話がまとまらない共有者を介さず一部売却が進められる可能性
とくに2026年のように市場が不透明な時期には、確実に売却できる買取の選択肢が安心材料となるケースが増えています。
買取での現金化までの流れ
買取による現金化は、以下のようなステップで進みます。
- 所有状況・共有関係の確認:登記簿謄本で持分割合を明確にします
- 不動産会社への相談:共有名義の売却実績がある業者に相談します
- 査定の実施:物件の状態・立地・持分割合などをもとに価格が提示されます
- 買取条件の調整:必要に応じて共有者間の合意形成も行います(※持分のみの場合はそのまま進行可能な場合も)
- 契約・引渡し:売買契約締結後、最短1〜2週間で現金化されます
このように、通常の売却よりも大幅に短期間で現金化できるため、時間的な制約がある方やトラブルを抱えている方にとって有力な手段となります。
買取を検討する前に確認したいこと
買取による現金化を進める前に、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
1. 他の共有者の状況を把握する
「全員の合意が必要なのか」「自分の持分だけでも売却可能か」など、共有状態に応じて対応は異なります。登記簿を取り寄せ、まずは持分構成を確認しましょう。
2. 持分買取に対応できる業者を選ぶ
すべての不動産会社が持分のみの買取に対応しているわけではありません。共有名義の案件に実績があり、法務にも強い専門業者への相談が望ましいです。
3. 価格は市場価格より下がる可能性がある
買取は「スピード・確実性」が優先されるため、市場価格(仲介での売却)よりもやや価格が低めになる傾向があります。ただし、長期化による機会損失やトラブルのリスクを考慮すれば、総合的にはメリットが上回る場合もあります。
よくある質問
共有者に知られずに持分を売却できますか?
法的には持分のみの売却は可能ですが、実務上の対応はケースによって異なります。 まずは専門業者に状況を説明し、可能性を確認することが重要です。
相続登記が終わっていなくても買取は可能ですか?
すぐに買取はできませんが、登記手続きから含めてサポートしてくれる業者もあります。早めの相談がおすすめです。
まとめ
共有名義の不動産は、売却の難易度が高く、放置するとリスクが膨らみやすい資産です。
- 仲介で売れない共有不動産でも買取なら解決できる可能性がある
- スピード・確実性を重視するなら買取は有効
- 持分のみの売却という選択肢も検討できる
共有名義で動かせない不動産を抱えている場合は、早い段階で専門家に相談し、最適な出口戦略を選ぶことが、トラブル回避と資産整理への近道となります。
