再建築不可物件は、一般ユーザーからは敬遠されがちな物件です。しかし、不動産業者にとっては「リスクを管理できれば高収益が見込める物件」でもあります。
仕入れ価格が安く、ライバルが少ないため、しっかりとした戦略を立てれば、再販・賃貸・保有運用とさまざまな出口を取ることが可能です。
本記事では、不動産業者・投資家向けに、再建築不可物件の仕入れ判断のポイントと、出口戦略の選択肢について詳しく解説します。
目次
再建築不可物件とは?仕入れの際のリスク把握
再建築不可物件とは、建築基準法上の「接道義務」を満たしていないため、新たに建物を建てることができない土地・建物のことを指します。
仕入れの際に最も注意すべきリスクは以下の通りです:
- 住宅ローンの利用ができず、実需層への再販が困難
- 解体後は再建築不可となるため、更地での販売価値が低い
- 接道問題・私道負担・越境など、権利関係が複雑なケースも多い
これらの特性を理解した上で「収益性」「管理可能性」「出口設計」を慎重に見極めることが重要です。
仕入れ時に確認すべき6つのチェック項目
再建築不可物件を仕入れる際には、次の6つのポイントを必ず確認しておく必要があります。
- 接道状況の詳細(幅員・種類・持分の有無)
- 建物の現況(耐用年数、再利用の可否)
- 権利関係(相続未登記、借地、共有名義など)
- 越境・境界トラブルの有無
- 近隣相場・流通事例(売却実績があるか)
- 出口の選定可能性(賃貸・買取再販・隣地交渉)
再建築不可物件は「安く仕入れて高く売る」のではなく、「使える出口を確保すること」が仕入れ成功の鍵となります。
再建築不可物件の主な出口戦略
仕入れ後の出口戦略は、物件の立地・建物状態・マーケット次第で異なります。以下に主な戦略をまとめました。
1. 賃貸運用(戸建賃貸/シェアハウス)
建物の状態が良好であれば、軽微なリフォームで入居者を募集し、戸建賃貸として運用可能です。利回り10%以上を狙えることもあります。
2. 投資家への再販
建物を修繕した上で、同業者または投資家に売却することで短期回収が可能です。築古でも「使える建物」として評価されやすくなります。
3. 隣地交渉による再建築可能化
隣地を一部購入・借地化することで、接道義務を満たし、再建築可能な物件に変えるケースもあります。出口の自由度が大きく向上します。
4. 建物を解体し、更地として売却
立地が商業地に近い、駅から非常に近いなど、土地そのものに価値がある場合は、解体+更地売却も選択肢になります。
出口別:戦略のメリットと注意点
| 出口戦略 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 戸建賃貸 | 長期収益化・高利回り | 管理コスト・空室リスク |
| 投資家再販 | 短期回収・在庫圧縮 | 売却先の目利きが必要 |
| 隣地交渉 | 再建築可能になれば価値倍増 | 時間と交渉コストがかかる |
| 更地売却 | 管理手間を省ける | 再建築不可のままでは価格が落ちやすい |
よくある質問
Q1. 銀行融資は利用できますか?
一般的な住宅ローンは不可ですが、法人向け事業資金融資やノンバンク融資は一部利用可能です。
Q2. 自社で保有する場合のリスクは?
建物の老朽化、近隣トラブル、地代・管理コストなどに注意が必要です。定期的な現地確認とリスク管理体制が求められます。
Q3. 地主との交渉で建築可能にできる可能性はありますか?
はい。隣地所有者と協議して通路提供や敷地の一部取得が可能になれば、再建築可能化も現実的になります。
まとめ
再建築不可物件は、仕入れ判断さえ間違えなければ、不動産業者にとって「安く仕入れて収益化しやすいジャンル」です。
ポイントは、物件単体のスペックではなく「出口戦略」から逆算して仕入れること。不動産業者としての経験と柔軟な発想力が求められます。
出口を具体的に描けない物件には手を出さず、再販・賃貸・転用のいずれかで「価値が見出せる物件」に絞って仕入れを行いましょう。
再建築不可だからこそ、ライバルの少ないブルーオーシャンが広がっています。情報力と戦略で、他社と差別化された収益モデルを構築していきましょう。
